たまに降りかかる「全社員この資格を取れ」
今回は「AML/CFTスタンダードコース」
AMLってなに?おいしいの?からなるべく時間も労力もかけずに一発合格を目指したその記録です。
自称なんちゃって社内SEだと思っているので!金融関連会社にいることはいるけれどもそういった業務の知識はゼロ。むしろアレルギーがあるのかぜんぜん覚えられない。
こちらに書いてあることは、あくまでも、個人の感想です。
以降に書く解説もほんとうにざっくりの私が理解するためのモノなので、正しい解説は別のサイトを見てください
1.試験までやったこと
問題集が手元に届く
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受験申し込みをする(2週間後に設定)
↓
その日まで時間を見つけて問題集をやる(結局2日間を当てた。延べ10時間くらい?)
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試験当日。試験前にマックで問題集の間違えたところを再確認
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試験(問題集丸暗記が通用せず悶絶)
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なんとか合格
問題集はこちら。AML/CFTスタンダードコース試験問題集
2024年度版
2023年度版
こちらは2022年度版
試験問題集が手元に届いて、まず最初にやったことは「受験申込」。エンドを決めちゃって、やらざるを得ない状況にまずは自分を追い込む。
次にテキスト(試験問題集)を読む。
わからなくても立ち止まらずにまずは、ばーーーっと最後まで一読。問題形式になっているけど、問題を解こうとせずに、読書の形で読む。(3行で眠くなる恐ろしい催眠効果との戦い)
次に、はてながいっぱい出たところでAMLについてまとまっているサイトを見た。これで「ほー、こうゆうとこか」といろいろ腑に落ちる。
私はこちらの記事を読んで「ほー、ふむふむこうゆうことを言っていたのか」と理解が進みました。
https://biz.trustdock.io/column/amlcft
そのあとで再度問題集をやってみる。今度は問題を解いてみる形式で。正答できなかった問題に付箋を付ける。
付箋のついた個所をつぶしこんでいく。正答できない問題がなくなるようにする。
ジャスフィフおばさんに覚えるのはもうむりなので、内容を覚えるよりも「こうきたらこれだな」的な四択の感覚を体に覚えさせる。
そして試験当日、四択の神様を降臨を願う。それと、試験の後に自分へのご褒美を用意しておく。今回のご褒美は「ピアスを買っていい」
結果。なんとか合格はしたものの、過去問が丸っと出る形ではなかったので、けっこうやばいカモと試験中に青くなった。問題集の回答を丸暗記するだけでは若干厳しい感じがしました。でも、それでも問題集やっておけば、へどもどしながらもなんとなーく7割はいけるかな、という感じ。
私の解き方は。
・問題は読まずに選択肢だけ読む。
・もっともらしいことが書いてあれば〇。
ちがうなと思ったら×を付けていく。
・そのうえで問題の「適切なものを選べ」か「不適切なのモノを選べ」かを確認し、「適切なものを選べ」かつ〇を付けた選択肢が一つだったらその選択肢で回答。〇を付けた選択肢が複数あったらもっとももっともらしいものをその中から選ぶ(けっこうひっかけがあるのでそこも気を付けてみる)という感じで解いていく。
2.AML/CFTとは
Anti Money Laundering / Countering (Combating) the Financing of Terrorism の略
Anti Money Laundering は マネーロンダリングに反抗する
マネーロンダリングは悪いことして得た資金をあれこれやってきれいなおかねだよ~という風にすること。Antiは反抗。Launderingは洗濯/洗浄。
ローンダリングって洗濯だったのか!アンチマネーランドリーって言ってくれれば「お金をきれいにすることだなー」ってわかったのに。。。
Countering (Combating) the Financing of Terrorism は テロリズムに資金を渡さないようにする。
Countering 対抗する。Financing 融資。
カウンターファイティングテロリズムかと思った。カウンター越しにテロリストと戦う、みたいな。
そもそもマネロンって麻薬の不正取引の防止を目的として制定されたものであったが、だんだん「組織犯罪」をなんとかしようという目的に拡大され、2001年の同時多発テロもあって今や「テロ対策」って感じに。
3.試験の大枠
大枠。こんなことをやります。
1.金融犯罪
2.FATF
3.国内法規制等
4.リスクベース・アプローチ
5.管理体制
6.顧客管理
7.疑わしい取引
4.なんとなーく覚えておいた方がよい用語
いかに各項目ごとになんとなく理解しておいた方がいいなと思う用語を羅列します。あくまでざっくり羅列するだけ、ちょっと説明っぽいことを書いていてもなんとなくな内容なので、詳しい(正しい)用語の説明はネットで調べてみてください。
(1)金融犯罪
マネー・ローンダリング・・・1に書きました
(2)FATF
FATFとは
一つの国で頑張っても限度があるので、国際的にみんなで頑張ろう、ということで作った金融活動作業部会。通称「FATF(Financial Action Task Force、読み方:ファトフ)
1989年設立
1990年マネー・ローンダリング対策の国際基準ともいうべき「40の勧告」を発表
2001年米同時多発テロ
2001年8の特別勧告。テロ関係の疑わしい取引の届出の義務化等
2003年40の勧告の改定
2004年8の特別勧告から9の特別勧告へ
2012年「40の勧告」と「9の特別勧告」を一本化した新「40の勧告」へ改定
引用元:https://biz.trustdock.io/column/amlcft より抜粋
第3次対日相互審査
2008年。日本は多くの点で不十分と言われちゃった!
第4次相互審査
2021年8月審査結果。日本は「重点フォローアップ国」・・・
(3)国内法規制等
犯罪収益移転防止法
日本での規制の変遷
1992年「疑わしい取引の届け出制度」
2000年「組織的犯罪処罰法」
2003年「金融機関等本人確認法」
2008年「犯罪収益移転防止法」(「組織的犯罪処罰法」「金融機関等本人確認法」を一本化)
特定事業者とは
金融機関等、ファイナンスリース事業者、クレジットカード事業者、宅地建物取引業者、宝石取扱事業者、郵便物受取サービス業者、電話受付代行業者、電話転送サービス事業者、弁護士、司法書士、行政書士、公認会計士、税理士等
(4)リスクベース・アプローチ
特定・評価・低減の段階がある。
マネロン・テロ資金供与対策におけるリスクベース・アプローチとは、金融機関等が、自らのマネロン・テロ資金供与リスクを特定・評価し、これを実効的に低減するため、当該リスクに見合った対策を講ずることをいいます。
引用元:https://www.businesslawyers.jp/practices/904
リスクベース・アプローチとは、一般的には「リスクを判断し、リスクに応じて対応する手法」のことをいいます。
引用元:https://zuuonline.com/archives/197941
(5)管理体制
三つの防衛線
第1の防衛線:窓口などの営業部門
第2の防衛線:コンプライアンス部門
第3の防衛線:内部監査部門
(6)顧客管理
取引時確認、特定取引、本人確認
外国PEPs
厳格な顧客管理を要するハイリスク取引の規定の整備(外国PEPs)
引用元:http://www.ginkouin.com/columns/anti-social/5.html#:~:text=%E5%8E%B3%E6%A0%BC%E3%81%AA%E9%A1%A7%E5%AE%A2%E7%AE%A1%E7%90%86%E3%82%92,%E5%8F%96%E5%BC%95%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E8%BF%BD%E5%8A%A0%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E3%80%82
PEPsと呼ばれる、公的に高位の職位にある者は、その社会的地位から、マネーローンダリングを行っても判明しづらく、また名義が悪用されるおそれがあることから、外国PEPsとの特定取引が、厳格な顧客管理を行う必要性が特に高いと認められる取引として追加された。
外国の大統領とかが外国PEPs。え?有名人だから、疑わしい取引に関係ある?と思ったのですが、悪用されたりするのですね。
実質的支配者
ペーパー会社とか、うしろにいるのは反社会的勢力じゃないよね?とか確認するために「どんな法人?」ということをはっきりさせるために実質的支配者の確認が必要。
5.最後に
ちょっと勉強になっちゃた。AMLとは?AMLの周辺知識、沿革、なぜAML・CFTが大切なのか?が少しわかりました。
「全社員この資格を取るように」という指令に「えー」と思ったけど、たしかに金融機関にいる方々には知っておいてほしい。「事務手続き上こうやれってなってるから」ではなく、意義を理解した上で「私は最前線で悪いことを防いでいるんだ」という大義を感じてやってほしい。
え?あんたに言われたくない?ごもっとも。
AML/CFTスタンダードコースの試験対策としては問題集しかないみたい?なのですが、問題集をやるだけだと体系的に全体を理解するのは難しいので、体系的に解説しているサイト、ユーチューブ等を見た方が効率的であるように思います。
会社の方々は試験対策にマネラバチャンネルさんを見たという方が多いです。AML/CFTスタンダードコース攻略法をやっているようです。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLGWtO52fbfHdhUlG8zzAAKRThqWYgZcVO
6.参考とさせていただいた記事
FATFとは何か?日本の金融機関がマネー・ローンダリング対策に必死に取り組むべき理由
https://www.sbbit.jp/article/fj/36965
法人カード作成時に必要な「実質的支配者」について改めて確認しよう
https://www.a-tm.co.jp/top/creditcard/creditcard-corporate-card/corporate-card-knowledge/beneficial-owner/
マネーローンダリング対策の沿革
https://www.npa.go.jp/sosikihanzai/jafic/maneron/manetop.htm
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